デザイナーの山口絵理子です。 作っている時のインスピレーションの原点やこだわりを ご紹介いたします。
私の世界観を語る上で欠かせないのが「動物」です。私はとーっても動物が好きで、これまでも革小物や絵画、陶芸や金も、さまざまな素材を使って動物を作ってきました。
根底にあるのは、愛くるしくて、ずっと見ていていられる存在だからという本能的な部分と、私の中では人間、自然、動物っていうのはすごく並列関係にいて、自然から学んだり、敬意を持ったり、守りたいって思う気持ちを、動物に対しても同様に持っている。
そんな存在だから、衣服を作り終わった後に、「動物と一緒に出かけたいな」と衝動的に思ったのです。
私はいわゆるエレガンスには正直あまり興味がなくって、遊び心とか、悪戯魂を年齢に関係なく大事にしたいなって思っているんです。
その遊び心の中心核をいつも担ってくれるのが動物たちなんです。
洋服はかっこいいな!と決まって、雑貨や小物でクスクスって笑える感じがmy worldです!
今季は黒い服が多くて、それに合うようなもの、そして何かちょこっとくっついてくる感じのもの、でも自立していて媚びない子・・・・。
それで、私は「子猫」をルックの中に入れようと決めました!
黒いワンピースに黒い猫・・・魔女の宅急便の世界を妄想して1人で盛り上がったわけです。
Tamaができるまで
立体的な猫は、猫型の粘土を用意して、そこに革を覆わせて、カーブのところに合わせて、切り込みを入れる手法で作成しました。
この猫のすごいところは、型紙がほぼ一枚でできていることです。(尻尾と耳は除きます)。
一枚の紙の中に、頭部、胴体、脚が一体となってできているんです。
膨らみがあるところにはタックといって、革を重ねることで、たとえば前脚の部分を完成させました。
そして、顔の頬の部分には切り込みを入れて、愛くるしい表情になるように設計。鼻には小さなリベットという金具を使い、その金具に非常に薄くすいた革を巻いてくっつけます。
目も同様に、金具の上に革を巻いています。
またピンと立った耳が一番苦労したポイント。
実は耳の角度や大きさがずっとイマイチで、なんとなく「猫っぽさが出ていない」と修正を繰り返していたんです。最後は「もう少し大きく、そして角度は完全に上にピンと!」。
そうしてようやく、猫ができたとき、私はロジカルな説明なしに直感で、これは「タマだ!」と名前を付けました。(私の中では西洋の猫ではなく、日本の、どことなく昭和な香りのする猫をイメージしています)
そして、最後は尻尾にご注目!
こちらはジッパーの引き手が尻尾になっていて、ジッパーの開けるたびに尻尾がぐーんと伸び縮みをする構造になっています。笑
どこまで躍動感を!
こうして出来上がったTamaは、ショルダーをつけて斜めがけしても良いし、手持ちで可愛く持っても大丈夫です。
中に何が入るかって?!
もちろん携帯は入りませんが、わたしはリップや鍵や飴を入れていました。ちょこっとお出かけに、いつも一緒のTAMAちゃん。
黒猫は大人っぽく、白は純粋に、キャメルは少しお転婆さんです。それぞれのキャラクターの違いも楽しんでください♪
Tama Mini Bag
タマ ミニバッグ
¥24,200(税込)
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