デザイナーの山口絵理子です。 作っている時のインスピレーションの原点やこだわりを ご紹介いたします。
メッセージを込めた
特別なTシャツ
「Beyond the difference, something in common」はERIKO YAMAGUCHIがはじまるときにつけた、ブランドコンセプトです。
さまざまな違いから衝突や争いが生まれる今の時代ですが、私は10カ国の仲間と国境を超えてモノづくりをしています。
その過程で、価値観や差異を認め、受け止めてきました。
「立場が異なっていても共通の夢や、共通の何かに向かおうよ」というメッセージをブランドにも衣服にもこめています。
その最も大事なメッセージをインドのコットン生地にプリントしたTシャツを白と黒で作りました。
手仕事の跡がのこるブロックプリント
機械プリントをしたTシャツは世の中に溢れています。
その多くが画一的でほとんどが「スクリーンプリント」という手法で作られています。
その方が細部まで、デザインも色もプリントすることができます。
ただ、「この画一的なプリント手法が、哲学や言いたいメッセージに合っているのか?」と思考しました。
1枚ずつ異なった擦れや、薄さといった違いがある、性格が違うTシャツにした方が、哲学に合致するかもしれない。
そう思って、木版を使ったブロックプリントというインドの伝統技法でこの文字を印字しています。
ご覧の通り、文字の所々が擦れてしまったりしていますが、それらを差異の認識表現だと受け止めてもらえたら嬉しいです!
一つしかない文字の出方を楽しんで。
実は私は黒いTシャツがとっても気に入っています。
黒には白文字でペイントしようと決めたのですが、実は白い染料がなかなか薄くて、きれいに文字が浮かびあがらなかったんですね。
端っこだけ濃く出たり、かすれたり…仕上がりにかなり差が出てしまいました。
当初「これはNGですよね?」とパタンナーの後藤さんが私に何度も聞いてきたのですが、この違いこそが私にはツボで、
「これがいい!自分だけのプリントの感じを選びたい!」と即答。
チームのみんなも、逆に困ってしまうほどの寛容力を発揮してしまいました。
このTシャツを着て、みなさんも違いを楽しんでくれますように!
偶然から生まれた白い糸
実はこれもハプニングから生まれたものなのですが、サンプルで白いTシャツをまるごと黒染めしたときに、縫製糸だけ白いままで、黒く染まらなかったのです。(最終製品では生地を染めたあとに縫製をするのですが)
その白いままの糸が、黒いTシャツにとっても可愛く映えたなあと思って「黒いTシャツだけ白い糸にしたい!」とリクエスト。
さまざまな偶然によってかたちになったTシャツです。
Beyond T-shirt Organic Cotton
ビヨンド Tシャツ オーガニック コットン
¥12,100(税込)
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